| Q1. 咬み合わせって、何ですか? |
良い「咬み合わせ」というのは、顎の関節が良い状態でお口を閉じると上の歯と下の歯が、ぴったりと咬み合うことが第一条件です。
そこまで聞くと、「じゃあ私の歯はしっかり咬み合っているから大丈夫」と思われるかもしれませんが、実際には9割以上の方は、咬めるけれども、咬み合わせが悪いと言う状態です。この問題は実は食事の時に問題になるのではなく、90数%の方が、生理的に(自然に)夜中に歯ぎしりを行うその時に歯を破壊するということこそ本当の問題です。
咬み合わせに問題があると、歯や歯のまわり、顎の関節を傷めることはもちろん、その影響は体や精神の問題まで引き起こすことがあるのです。
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| Q2. では、「咬み合わせが悪い」って、どんな状態のことなのですか? |
これは歯だけの問題ではなくて、顎の関節の状態との関係なのです。
顎の関節の良い位置で、上下の歯が咬み合わない。また、下顎を前後左右に動かしたときに当たるべきではない奥歯がずーっと当たっているなどの場合、咬み合わせが悪いと私は表現します。
ということは、歯並びは悪いが、咬み合わせは良い。という場合もあれば、歯並びは非常に綺麗だけれど、咬み合わせが悪いということもあるのです。
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| Q3. でも、食事の時にも不自由ないので、これでもかまわないように思うのですが? |
ええ、昼間は全然かまいません。
問題は、夜、眠ってからなのです。
昼間は顎をずらさないと咬めないとしても、体の補正機能で、顎をずらしたままに固定してくれているのです。
そして、いちいち「意識して顎をずらしては咬む」と言う事をしなくていいようになっています。ですから、咬み合わせが悪くても食事に不自由しないのです。
しかし、普通の方の場合、眠りについた状態では、睡眠時に顎の関節のずれが戻ることにより、昼間ずらした位置で無意識に固定されることにより咬み合っている上下の歯は、咬み合わなくなります。
この異常な咬み合わせの状態で歯ぎしりをすると、破壊的な咬合ストレスが発生し、歯や歯周組織を破壊していきます。
ですから、昼間食事に不自由しないことと、咬み合わせがいいということは、イコールではありません。
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Q4. 私の場合には関係なさそうですね。
家族に聞いても「歯ぎしりしてる」なんて言われたことないですから。 |
そうでしょうか?
こちらに予防的歯科検診の際に製作した、あなた様の歯の精確なレプリカを咬合器に装着し、あなた様の顎の運動を際限してみましょう。
ご自分でご覧になるとすれば、下の前歯や糸切り歯が、食事の際に磨耗したと思えないほど、異常に歯がすり減っているところがないでしょうか。あるいは上顎の左右の糸切り歯、片方は先端がとがっているのに、片方は平らに摩耗している。あるいは両方摩耗しているなどありませんか?
あるとすれば、いつ磨耗したのでしょう。
思い当たることがなければ、それはあなた様の夜の「歯ぎしり」による異常な磨耗なのです。
他には、前歯が薄くなったり、一部が欠けたりひびが入っていたり、、いつも同じ冠が外れたり、同じところばかり虫歯になったりしていないでしょうか。
あるいは、朝起きた時、首から肩にかけて疲労感を覚えていたり、歯が浮いた感じがしていたり、頬の内側に咬んだ跡がついていないでしょうか。
咬み合わせが悪いことによる「異常な歯ぎしり」により、こうした状態や症状が生じる場合があります。
一般に、他人に音が聞こえるほどの歯ぎしりというのは稀ですから、音が聞こえなければ「歯ぎしりはしていない」と思っておられる方が多いのですが、そうではない、ということを知っておいていただきたいと思います。
短時間でも、強大な破壊的な咬合力が発生していると、いろいろな歯のトラブルに見舞われることになります。
この問題を認識せず、歯科治療を繰り返すことにより、問題はさらに悪化し、多くの歯を失っている事が非常に多いことをよく知っておいてください。
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| Q5. そうしますと、咬み合わせが悪くて歯ぎしりをすると、どんな問題があるのでしょうか? |
ひとつは虫歯や歯周病の根本原因になること。
歯ぎしりの時に、奥歯にかかる力は、日中奥歯で思いっきり咬む力の4倍から10倍にもなります。
普通の方の健康な第一大臼歯は、通常自分の体重くらいの咬合力がありますから、人によっては500kgをこす力がかかっています。
これは、昼間に意識してはかけられないほどの力が、歯と顎の関節にかかっていることになります。
特に、歯というのは歯と歯を支えている骨に垂直な方向の力には強いのですが、左右や前後などの横方向の力がかかると保ちません。
咬合ストレスが歯に行った場合には、エナメル質にマイクロクラック(微少な亀裂)が入りやすくなるということがありますし、歯槽骨に行った場合には、歯の動揺や歯根膜の破壊による歯槽骨の吸収などが生じます。
では、毎晩の歯ぎしりによって、無数の亀裂が入った歯と、そうでない正常な歯では、どちらが虫歯になりやすいと思いますか?
そう、亀裂だらけの歯は、虫歯の病原菌(ミュータンス菌)によって作られた酸によって、簡単に蝕まれてしまうのです。
氷砂糖と角砂糖では、コーヒーに入れても溶け方が全く違いますね、それと同じことになってしまうのです。
また、歯周病にも関係します。
歯が横方向の力を受け続けた場合、歯を支える骨と歯の間に、ぐらつきができてきます。
この広がった歯肉溝のところに歯周病菌が付くと、歯周病になりやすくなります。
そのため、歯が丈夫で虫歯になりにくい人ほど歯槽骨にストレスがかかって歯周病で歯を失うことが多く「虫歯なんか全然ないのに、ある日とつぜん歯がぽろっと取れてしまう」という話も理解できるのです。
これに加えて、眠っても疲労が取りにくいことがあります。
想像していただければわかると思いますが、毎晩500kgというと、軽自動車一台を引っ張るほどの力を出しているのですから、それだけでもかなりの疲労をしていることになります。
実際にオクルーザル・プレート(理想の咬み合わせ体験用のマウスピース)をして眠っていただいたら、寝起きの悪い人でも、ふだんより30分から1時間程度早く目が醒め、すっきりと疲労も取れていることが体験できるでしょう。
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| Q6. 今度作っていただく、オクルーザル・プレート(理想の咬み合わせ体験用のマウスピース)をすると、咬み合わせは治るのですか? |
いえ、そうではありません。
オクルーザル・プレート(理想の咬み合わせ体験用のマウスピース)は、顎の関節が本来の位置に戻り、その状態でのよい咬み合わせを、治療の前に体感していただくためのものです。
一度、咬み合わせの問題を棚上げし、咬み合わせの問題で起きている症状は何かを診断する目的もあります。
また無痛治療を行う際は必ず必要になってきます。
オクルーザル・プレートは通常夜間就寝時に装着しますが、これをつけて2〜3週間いたしますと、顎の関節が昼間(治療の時)でも本来の正常な位置に戻りやすくなります。
そうしましたら、正常な顎関節の位置の状態で、「正常な咬み合わせを阻害している原因はどこにあるのか」をご自分で分かりますし。また、この状態をお口の外で模型診断することにより、原因がはっきりとつかめます。
原因がわかれば、対策は打つことができます。
対策の内容は、それぞれの患者様に対して、最適なものを提供できると考えております。
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